音楽研究所

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Music Laboratory

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number

35

ミュージック・プラント

Music Plant


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メディアアート

Music Plantは、PCと電子楽器を使用したメディアアート作品です。電子ピアノで任意の曲を弾くと、その曲を元に別の曲が生成されてプレイバックされるという不思議な装置です。

演奏を始めるとモニター上に映し出されたバーチャル植物が成長していきます。この時、植物の形は固定ではなく、その時々の演奏を反映したものになっています。電子ピアノのキーを1つたたくと枝が1つ増えますが、音階上の音と枝の伸びる方向との間に、ある法則が割り当てられています。なお、2音同時にキーを叩いて和音を演奏すると、枝が2つ同時に伸びるようになっています。

演奏を止めてしばらくすると植物の再描画と曲bのプレイバックが始まります。再描画のパターンは、外側の枝から描画していくパターンと内側の枝から 描画していくパターンの2つがあります。

枝が描画される際、枝に割り当てられた音が鳴りますが、この音は、その枝が生成された時の音と同じではなく、ある法則に従って変換が行われています。

外側から枝 を描画していくパタン―ンでは、その枝が生成された時の音と同じ音が鳴るので、描画の過程で演奏される音楽は、元の音楽をリバース再生したものになっています。植物の根元から枝を描画していくパターンでは、時間的な経過は、同一のものですが、再描画の時に出される音は、元の音程を裏返したもの(高い音を低い音に、低い音を高い音にする)になっています。例えば、メジャーコードは、音程を裏返すと、マイナーコードになります。これは、短3度と長3度を積み上げた和音(メジャーコード)は、長3度と短3度を積み上げた和音(マイナーーコード)へと変換されるためです。曲全体では、長調の曲は短調の曲に、短調の曲は長調の曲に変換される仕組みですから、明るい音楽は、暗い音楽に、暗い音楽は明るい音楽になってプレイバックされます。

いずれのパターンでも、元の演奏が音楽的なものである程、 再描画の時に返ってくる音楽も音楽的なものになります。でたらめに演奏した場合は、再描画の時に返ってくる音楽もでたらめな感じなものになります。

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