みかのはら〜と2025 閉幕のお礼 鑑賞者の皆様へ



鑑賞者の皆様へ
生えてきた芸術祭みかのはら~と2025、無事に閉会いたしました。
遠路はるばる瓶原まで、お時間と想像力をご用意してお越しいただき、誠にありがとうございました。
今日は会期終了から3日目。御礼のご挨拶が遅れてしまい、大変申し訳ありませんでした。
私ごとではございますが、今回は大変くたくたになってしまい、しばらくまともに物事が考えられなくまごまごして過ごしておりました。
もはや恒例となったゲン担ぎの「前々日~会期中の6日間の風呂キャンセル」も滞りなくこなし、「一日のご褒美・寝る前のアイス断ち」は75日間に及びました。
さて、私は正直しんどくなっていました。
たまっていく日常のやるべきことに。滞る自分の仕事に。どんどん過ぎていく時間に。
でも、しんどいとは怖くて言えませんでした。
しんどいって言ってしまうと、もうみかのはら~とができなくなるんじゃないかと思って。
しんどいなら、日常に差しさわりあるなら、負荷が大きいなら、やめた方がいいんじゃない、って誰かに言われることを恐れて。
絶対に「しんどい」って言ってはいけないと思っていました。
でも今は言おうと思います。「しんどい」「疲れた」って。
たとえ今よりたくさん休息がとれても、今より仕事が効率よく進んでも、今より部屋が片付いても、みかのはら~とができない方がしんどくて、苦しくてつらい。
ものごとが実現するためには人もお金も時間も必要だけれど、何より、誰かの「やりたい」という気持ちがなければ生えてこないように思います。
だから、しんどいって言いながら、
しんどくてもやりたいことがあるって言えばいいのやな、と思いました。
気が付けば、しんどいと言えば「そうかそうか、しんどいんやな」と受け止めてくれる仲間がすぐそばにいました。
気が付けば、みんなの「やりたい」になっていました。
みかのはら~とは生えてきた芸術祭です。
たった一人のやってみたい気持ちを、そばにいる人たちが受け止めて生えてきた芸術祭です。
小さな一人の声は多数決ではかき消されるけれど、そうではないやり方を考えていきたいと願う人たちが育てている芸術祭です。
はるばる瓶原の地まで、この芸術祭に触れるためにお越しいただいた鑑賞者の皆様。
あなたも、この芸術祭を受け止めて育ててくれた一人です。
作家、スタッフ、鑑賞者。この誰もが欠けてもみかのはら~とは生えてきません。
今年もみんなのおかげさまで、無事に生えてきました。
本当に本当にありがとうございました。
皆皆様がご無事に、ご安全に、ご健康に、それぞれの日常に戻られることを心よりお祈りいたしております。
またいつか、
瓶原でお会いしましょう。
生えてきた芸術祭みかのはら~と
プロデューサー 炭本伸子、実行委員会一同















